リバース・カルチャー・ショックについて
日本の文化や生活習慣に慣れた後に自分の国へ戻ると、その現実に溶け込むことが大変だと感じるかもしれません。日本にいる間に、留学生の多くは、自分の文化的アイデンティティーを再度模索したり、ライフスタイルや価値観、自分の国への思いなどの面で大きな変化があるかもしれません。帰国後、多くの面で自分が認識していたことと違うかもしれません。日本をより好意的に感じる一で、自分の国を批判的に見てしまうかもしれません。これを「リバース・カルチャー・ショック」といい、異文化適応過程と同じように、個人差があり、特に問題がない人もいれば、想像もしていなかった苦悩を感じる人もいるでしょう。
ここでは、帰国後の再適応過程と、どのようにリバース・カルチャー・ショックを乗り切るかについて説明します。再適応の過程には、下記のような段階があると考えられています。

第1段階:離脱
帰国に伴い、帰ってからのこと、日本での生活や友達との別れについて考え始めます。ホスト文化を離れる心の準備をする段階で、帰国したくないと思うことがあるかもしれません。
第2段階:多幸感
期待感にあふれて帰国し、家族や友人との再会を喜びあう楽しい時間を経験するかもしれません。家族や友人は、あなたの日本での話に耳を傾けますが、すぐに日常の話題に関心が移り、あなたが期待していたほどあなたの日本での経験に対して関心を示さないと感じるかもしれません。
第3段階:逆カルチャー・ショック
当初の幸福感は冷め、自分の国にいるのにまるで部外者のように感じるかもしれません。自分の生まれ育った国や街が以前とは変わってしまったように見えることもあるでしょう。期待と現実のギャップで、不満や疎外感を感じたり、家族や友人と誤解し合うようなことが起こるかもしれません。
第4段階:再適応
この段階では、徐々に故郷の生活に再適応していくでしょう。友人、家族、様々な環境に溶け込み、社会に再適応したことを感じられるかもしれません。この段階に至ると、多くの人は二つの国の良い面と悪い面の両方を実感し、よりバランスの取れたものの見方ができるようになります。
注意:全ての人が同じように経験するとは限りません。